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の5つのチェックポイントに沿って検討する必要がある。
2)情報コミュニケーションを成立させる設備的な対応に関連して、
a.空間的な周辺環境整備
b.人的な対応
c.ツールによる対応
の課題がある。これらを視野に入れて検討する必要がある。

 

1-3 情報ニーズ(必要性)の判断基準
1.行動に必要な情報概念
1)図4は、ターミナル駅における行動(行為)の種類と、それぞれを実行するために必要な情報概念を示したものである。
2)ターミナル駅における基本的な行動(行為)には、「移動」「操作」「乗車」の別があって、大半を「移動」が占めている。乗車のためにホームを探したり、列車から降車する行動は、「移動」に含められる。
3)「移動」時に必要な情報概念は、「現在位置」と「目標施設位置」「両者間の移動経路」である。
「位置」のコードは「場や施設の名称」で認識されるのが一般的である。
「目標施設位置」が「現在位置」から見え、すぐにそれとわかれば「移動経路」情報は不要になる。予め「移動経路」を把握しようとする時、「全体的な関係性」情報が必要になる。
4)「操作」時に必要な情報概念は、操作するのに必要な「操作上の必要条件」、但し書き的な「操作上の付帯条件」、各々の「操作部位の意味」及び「操作手順」である。
「操作部位の意味」のコードは「部位形状」や「部位の名称」で認識されるのが一般的である。
操作の必要なマン・マシン機器においては、「全体的な関係性」が部位形状とそれらの並び方で認知され、「操作手順」をことさら確認しないですむ方が、利便性に優れていると言える。
5)「乗車」時に必要な情報概念は、「利用上の必要条件」と「利用上の付帯条件」で、種別が多ければそれだけ必要な情報量が増す。

 

2.「移動」における空間の捉え方
1)図5は、通常の利用者が移動するうえで、空間を理解する捉え方を模式的に示したものである。
a.一次元的な把握=点と点を結んで線的に理解する捉え方
b.二次元的な把握=点と点それぞれの所在位置を平面的に理解する捉え方
c.三次元的な把握=点と点それぞれの所在位置を立体的に理解する捉え方
2)一次元的な把握は、A点からB点へという移動の原理を積み重ねる方法だから比較的簡単で、ほとんど誰もが最初に採る方法である。ただし移動の方向性や距離など、2点間の平面的な相関関係は確認しづらい。
3)二次元的な把握は、平面的な相関関係を把握したいとき採る方法である。3点間以上の

 

 

 

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